「働く」と「生きる」を楽しむためのレシピ

「人生100年」と言われるようになり、生涯現役がもはや当たり前の時代に突入。一人ひとりが「自分らしさ」を見つけ、ワークライフを楽しむためのヒントについて考えていきます。

自分探しーありきたりな出来事こそが宝ー

今日の材料:自分探し、ありきたりな出来事、自分らしさ

前回の記事では、「自分の今の立ち位置を知るために自伝を書く」ということを話題にしましたが、それは自己PRとはチガウ、とも書きました。

でも、こういう作業はやっぱり、自分が誇れることを見つけ出すことにもつながると思うのです。

過去に若者就労支援の仕事をしていた時、あるキャリアカウンセラーの方がとても面白い話をしていました。

その方は以前、大手企業の人事部に勤めていて、毎年大勢の新卒社員の面接を行っていました。そこで「大学生活の中でどんなことが記憶に残っていますか」と質問すると、「ホノルルマラソンに参加したことです!」と答える人が毎年少なからずいる、というのです。

あまりにみんなが同じように話すので、ホノルルマラソンにはきっと日本の大学4年生がたくさん参加しているんだろうな、と思ったとか。

でもこのカウンセラーの方ご自身は、学生が話してくれたエピソードの中で記憶に残っているのは、「親友と喧嘩した後、どうやって仲直りしたか」という話だったといいます。

ごくありきたりな、日常の出来事。でもその経験を通して考えたこと、学んだこととこそが、今の自分の在り方に大きく影響している、と切々と語ってくれたことが、今でも忘れられないとおっしゃっていました。

あなたの歴史は、それを思い出す今のあなたが創っているものです。

前回の記事でそう書きました。そして今の自分に真剣に向き合った時、そこに影響する出来事は日常の、身近な人との関係性の中にこそ、存在するのかもしれません。

これも前回の記事で書きましたが、歴史の教科書に載っている出来事は、不特定多数の人に興味あるものを選別しています。でもあなたの歴史は、今のあなたを知るための歴史は、あなた自身にとって意味ある出来事によって創られるのです。

それを見つけるために真剣に考えて得られた答えだからこそ、聴く人の心に響くエピソードになるんだと思うのです。

「どこで、何をしたか」より、そこで「どう考えたか」の方がずっと大事です。

日本人は自分をアピールすることが苦手、とよく言われます。その一つには、誰かと比較したり、その結果として人より秀でている特別な自分を誇示しなければならない、と考えてしまうからかもしれません。

でも、一人ひとりが持つ魅力は他の人と同じでなくて良いのでは。いろんな魅力を持った人が活躍できる場がどんどん増えて行ったら、世の中は今よりもっと素敵になるはずです。

特別な自分ではなく、自分だけにしかない魅力を探すために、日常に目を向けてみてください。