「働く」と「生きる」を楽しむためのレシピ

「人生100年」と言われるようになり、生涯現役がもはや当たり前の時代に突入。一人ひとりが「自分らしさ」を見つけ、ワークライフを楽しむためのヒントについて考えていきます。

多くの人が変わるには、多様なきっかけが必要だ

今日の材料:気付き、きっかけ、自分を変える、多様性

私はブログに何を書くかに日々頭を巡らせているものの、思い浮かんだことをどう筋書きにするかを決めるのに時間がかかり、なかなか更新頻度が上がりません。

でも読むのは好きなので、毎日いろいろなブログを訪問しています。

当たり前ですが、みなさんそれぞれに異なる想いや情報を発信されています。そこで得られるたくさんの気付きといったら!ブログを書き始める前とは日常的に見える世界がずいぶんと変わりました。

この「気付き」は程度の差こそあれど、人が変わるきっかけになるものだと私は思っています。変わることーそれをこれまでとは違う考え方に納得することと考えるなら、それに先行してまずこの「気付き」が必要です。

私は前回の記事で、物語は理屈より深い納得を生み出すということを書きました。まさに人生は自分探しの物語―どうやって気付き、何に納得をしたのかということに、全ての人が当てはまる合理的な説明はありません。

同じ経験をしてもみんなが同じように感じるわけではないし、同じ人が同じ経験をしても、それが人生のどのステージだったかで全く違うものになる―結局、何が自分を変えるきっかけになるのかは、それぞれの人生のストーリーの中でしか説明できないのです。

そう考えると、人の考えや行動を変えることを目的とする場(例えば自己啓発セミナーや社員研修など)で、全ての人が効果を得るということは非常に難しいものです。全ての人に特定の知識や情報を与えることは出来ても、全ての人にとっての「気付き」につながるきっかけを与えるのは、不可能に近いからです。

そしてそれは、教育全般に言えることです。

もちろん、世の中には「カリスマ講師」と呼ばれるような、素晴らしい講師がたくさんいるのは承知しています。でも、そういう講師に教えられるだけで勉強ができるようになるわけではありません。その理由もやはり、このきっかけの多様性が根底にあるからではないでしょうか。

特定の知識や情報、もしくはカリスマ講師だけじゃない。多くの人が変わるためには、それだけ多様なきっかけが必要なのです。

 

 

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私が知っているある会社の社長は、かつて指示待ちで自分からは動けない社員ばかりの会社を変えたいと思い、様々な知識やノウハウを集めて実践しました。

でもどれもうまく行かずに自分と会社に向き合ったとき、自分は目の前の現実ではなく「一般的に言われるような良い会社」を思い描いていただけだと気付きました。

それからその社長は既存の方法を全てやめ、対話をするようになりました。まずは社外の他の経営者の人たちとの対話を通して、経営者としての自分の在り方に気付き、そして社内の対話で、自分とは見方の異なる社員の在り方に気付いたのです。

その後、その社長は社員たちが変わるためのきっかけづくりを始めました。

ある時はオフサイトな対話の場づくり、ある時は業務とは異なるプロジェクトチームづくり。その行動の背景にある自分の気持ちをブログや朝礼で常に発信するだけでなく、社員にも会社や自分のことを語る「自分語り」の場を作り、それを発信することを促しました。

でも、そこに決まりきった方法はないのです。常にその場その場で巻き込む社員と向き合い、彼ら彼女らが変わるきっかけとなるように考え抜いて、いろいろな方法を試みたのです。

そうしているうちに、一人、また一人と自分や会社に対する考え方を変える社員が出てきました。5年、10年と続けて行くと、今度はこうした社員が周りに「気付き」を与える側になっていきます。こうして多様なきっかけがアメーバ式に増えて行くうちに、この会社は自分で考えて動く社員がたくさん育つ会社となりました。

今、大きく変わった会社を見て、たくさんの人が社長に「どうやって会社を変えたのか」と聞いてきます。でも、その「どうやって」の答えに納得できる人は少ないのです。一人一人の社員が変わるきっかけは、それぞれに違うのですから。

そして業績とは全く関わらないことに十数年も力を入れてきた間、社長がやってきたことをむしろ愚かなことと思っていた人もいたのです。特定の知識やノウハウではなく、ただ目の前の現実に向き合って行動してきたことは、他の文脈で方法だけ真似できるものではありません

恐らくこの社長にとって最初の「気付き」は、誰が何と言おうと、どれだけ時間がかかろうと、何のお手本もない自分の方法で社員を変える努力をし続ける決意をするきっかけとなったのでしょう。

その長年の努力の継続が、多くの社員が変わる多様なきっかけを生み出したのです。

実はこの会社との出会いこそが私にとっての「気付き」であり、「働く」とは何か、そして「生きる」とは何かを問い直す大きなきっかけとなりました。

そして他のたくさんのブロガーさんたちがそうであるように、自分の「気付き」を読んでもらうことで誰かの何かを変えるきっかけとなればと思い、このブログを書くようになりました。

もちろん、それは今これを読んでいるあなたのきっかけになるかもしれないし、ならないかもしれません。でも、ここにはたくさんのブログがあります。多様なブログの存在は、多様なきっかけを与えてくれるものだと思います。

改めて、誰もが自分の「気付き」を発信できるブログという場、本当にすごいことだとと感じます。

ブログというシステムを作った人に花束を贈りたいです。 

 

 

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